too shy shy girl


もう十月も後半なのに、暖かい日が続きますね。
けれど朝は寒いので、ベッドからなかなか出れません。
先日、友達の「結婚お披露目パーティー」で演奏していた
「にげたひつじ」http://nigetahitsuji.com/のライブに行ってきました。
京都の北の方であったので、なかなか一緒に行ってくれそうな人が見つからず
結局一人で行ったのです。が、乗った事の無い路線のバスでどんどん北に向かって、
降りた事も無いバス停で降りて、おそるおそる会場に入ってみると
「にげたひつじ」のお二人と面識も無いのに(結婚パーティーの時、直接CD買ったけど)
一人で来てるのは私だけで、かなり所在無さげにしておりました。
「あ~、普段はライブに誘われてもなかなか行かないのに~。」
「一人で行った事あるのは、ノーナ・リーヴスと
浜崎だけなのに~。(貴司です。あゆじゃないよ。)」
「なんでこんな”おされカフェ”で、キリンビール手酌で呑んでんだ。
隣の子みたいにカシスソーダにすればよかった。でも、甘い酒なんて酒じゃねぇ。」
とか思ったり思わなかったりしてるうちに、ライブが始まりました。
ライブが始まってしまうと、
「はぁ~、来て良かった~。やっぱり好きだわ~。カバーの選曲までど真ん中~。」
「東京のライブもおっかけたいよ。新しい曲、絶対買うよ~。」
「金持ちだったら、100枚位買って、皆に配るなぁ~」
とか思ったり思わなかったり、やっぱり思ったりしてるうちに終わりました。
終わっちゃうと、また所在無さげにするしかないので、そそくさと帰ります。
帰りのバスはあっという間で、ウトウトしてる間に見慣れた町に辿り着きました。
ライブに向かってから、3時間しかたってないのに我が家でご飯食べてて
なんだか、狐につままれた気分です。
そういえば、先月末に森見登美彦氏のサイン会で
「美女と竹林」にサインを頂戴した時も一人だったな。
開始時間10分前に着いたら、既に長蛇の列で登美彦氏が何処にいるのかも
分からないまま1時間半位並んで、やっと登美彦氏の姿を確認した!と思ったら
もう私の番でした。
次々にやって来ては去って行く「美女と竹林」と対峙して
丁寧にサインしている登美彦氏は、顔を上げてくれる様子が無いので
『先々月末、慌ててプレゼントを用意して、朝からファンレターを
下書きして清書して、泊まりに来ていた友達に戸締まり頼んで家を飛び出し、
猛スピードで自転車を漕ぎながら「猛スピードで母は(長嶋有)」誰に貸したかな?
とか思いながら、
汗だくで会場である本屋にたどり着いたら、いつもの様子と何も変わった所が無く、
会場間違えたか!!と思ったら、日にちを1ヶ月間違えてた!!』日から用意していた、
さりげなく「登美彦氏の小説に挿絵が描けたら」という願いの込もった
ファンレターとプレゼントが渡せない!!
と焦りながらも黙って突っ立っていました。
こういう場合は、他のファンはどうしてたのかな?
なんせ、角を曲がったら、もう目の前に登美彦氏がいたので、
他のファンの方々との様子を眺める事が出来なかったのです。
並んでる間に、なんて声をかけるか考える時間はいくらでもあったのに、
私の斜め後ろで並んでた乙女達が、
どうやらミクシィの登美彦氏ファンのコミュニティで知り合った2人で、
一人は20歳の大学生、一人は20代後半の名古屋からお越しの方。
登美彦氏ファンのコミュニティで、20歳の乙女は
登美彦氏の小説に出てきそうな純朴な大学生を捕まえて、
お付き合いを始めたばかり。純朴青年の純朴さがかなり面白いらしく、
名古屋の乙女に、細かく最近の出来事を語っておられる様子。
名古屋の乙女も、負けてられないと、
コミュニティで登美彦氏の小説に出てきそうな人を捕まえようと、
2.3人の京大生(小説の登場人物は、京大生と思われる人物が多いのです)と
会ってみたものの、どうも純朴青年はそうそういない、と愚痴っておられる様子
らしいと、2人の会話に聞き入って、
2人の人物像を割り出したり(決して振り返って見たりはしません。)するのに忙しく、
(時々、私の前に立っていた男性が、腕に傷でもあるのか
白いシャツに付着した赤い線状のシミを、ウエットティッシュで擦ってしまって
目も当てられない位、汚れが広がって行くのに気を取られながら)
登美彦氏になんて声をかけるか、考えるのを忘れてました。
なので、いざ私の番が来ても、登美彦氏が顔を上げてくれなかったら、
黙って持って帰りましたね。プレゼント。
しかし、登美彦氏は顔を上げてくれたのです。
私の本が、サインを書かれて左へ流れ、次の本が右からやって来る前に。
その一瞬を逃すまいと、「良かったら使って下さい。」
とプレゼントを手渡す事に成功しました。
微かに微笑んだように見えた登美彦氏。
(微かに微笑むは、頭痛が痛いと同じ感じで間違ってますか?)
私もつられて微かに微笑む、というか、はにかむ。
良かった。本当に良かった。
満足気に本屋を後にし、本屋の前で何かのグループが
クマや鯉のぼりのぬいぐるみを持って集まってるのを横目で観ながら、
自転車に鍵を挿してる時に、ふっと思いました。
「私の声は、はたして登美彦氏に聞こえたのか?」
元々小声な上に、1時間以上もじっと黙っていた後の、最初の一声です。
聞こえてないかも。
そういえば、かすかに微笑んだと思った顔は、どこか困惑顔にも見えなくはなかったか?いくら本屋と言えど、けっこうザワついていた様な。
とすると私は、
「口を微かにパクパクさせながら白い袋を渡してきた、ちょっとばかし気持ち悪い女」
という事になってはいないでしょうか?ちょっとばかし。
自分の失敗に気付いた時、
本屋の前の集団が、ゾロゾロと居酒屋に向かって移動し始めました。
「ミクシィのオフ会か~、アイドルの場合はコンサートの後、
小説家の場合はサイン会の後にオフ会があるんだなぁ~。」
という事実にも気付いて、暫く集団の行方を目で追いながら
ボーっと突っ立っていました。はぁ~。
「too shy shy girl~」と口ずさんだとか、ださなかったとか。

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